こんにちは、遠藤です。
「ヘナで染めているので大丈夫です」。そうおっしゃった方の髪と頭皮を見せていただいて、話が食い違うことがあります。よく聞いてみると、使っているのはヘナと書かれた商品ではあるけれど、中身はまったく別物だった。こういうことが実際に起きています。
ヘナを選ぶ理由の多くは、ジアミンアレルギーと言われたら、白髪染めはどうすればいい?でも書いたとおり、ジアミンを避けたいということのはずです。それなのにジアミンが入ったものを買ってしまっては、意味がありません。今日は、その見分け方をお伝えします。
ケミカルヘナとは何か
天然100%のヘナは、植物の葉を乾かして粉にしただけのものです。成分としてはヘナの葉、それだけです。インディゴ(ナンバンアイ)を混ぜてブラウンに寄せる場合でも、入っているのは同じく植物の葉です。
一方、ケミカルヘナと呼ばれているのは、このヘナの粉に化学染料を混ぜたものです。混ぜられているのはジアミンであったり、ピクラミン酸ナトリウムであったり、製品によってさまざまです。「ヘナ配合」と書かれていても、ヘナ以外のものがしっかり入っているケースがあります。
なぜ、混ぜるのか
悪意があるからというより、需要に応えた結果というのが実際のところだと思います。天然のヘナは置き時間が長く、白髪はオレンジに入ります。これを「短い時間で」「白髪が自然な黒や茶色に」となると、植物だけでは無理があります。
そこに化学染料を混ぜれば、その希望は叶います。30分で染まり、白髪もしっかり黒くなる。使う側からすれば便利です。問題は、それがヘナという名前で売られていて、買う側がジアミンを避けたつもりでいることにあります。
見分ける方法
1. 全成分表示を読む
これが一番確実です。化粧品には全成分の表示義務があります。商品名やキャッチコピーではなく、パッケージの裏や側面にある成分欄を見てください。
天然100%であれば、書かれているのは「ヘンナ」あるいは「ナンバンアイ葉」といった植物名だけです。1行か2行で終わります。ここにカタカナの化学名が並んでいたら、それは混ぜてあるということです。パラフェニレンジアミン、パラアミノフェノール、ピクラミン酸ナトリウムといった名前が代表的です。
成分欄が見当たらない、あるいは「天然成分配合」としか書かれていない製品は、それ自体が判断材料になります。堂々と全部書ける商品なら、書かない理由がありません。
2. 染まる時間で見る
天然のヘナは、色が入るまでに時間がかかります。短い時間で染まると書かれている製品は、まず疑ってください。植物の色素がそんなに早く髪に入ることはありません。時間の短さを売りにしているものほど、中身を確認する必要があります。
3. 仕上がりの色で見る
ヘナだけで白髪を染めると、必ずオレンジ系に入ります。ここは動かしようがありません。一度でしっかり黒くなる、自然なブラウンになると書かれている製品は、ヘナ以外の力を借りています。色見本がずらりと並んでいるヘナも、同じ理由で天然100%ではないと考えていいと思います。
4. 価格で見る
質の良いヘナは、栽培にも収穫にも手間がかかります。極端に安いものは、量を増やすために他のものが混ぜられている可能性があります。もちろん高ければ良いという話でもありませんが、相場からかけ離れて安い場合は理由があると考えてください。
「天然」「オーガニック」という言葉は目印になりません
ここが落とし穴です。天然由来、オーガニック、植物生まれ。こうした言葉は、製品のなかに植物が少しでも入っていれば使えてしまいます。100%そうであるという意味ではありません。
パッケージの表側にある言葉は、売るための言葉です。判断材料にするなら裏側の成分欄です。面倒でも、そこを見る習慣をつけてください。これは白髪染めに限らず、シャンプーでもトリートメントでも同じです。
すでに使っていた方へ
読んでいて不安になった方がいるかもしれません。今まで使っていたものにジアミンが入っていたらどうしよう、と。
まずは手元の製品の成分欄を確認してください。そのうえで、頭皮に異常が出ていないのであれば、過度に心配する必要はありません。大事なのは、これから何を選ぶかです。もし赤みやかゆみ、腫れといった症状が出ているのなら、それは使用を止めて皮膚科を受診する場面です。原因の特定は医師でなければできません。
そして、美容室でヘナを受けるときも同じです。何を使っているのか、遠慮なく聞いてください。天然100%なのか、混ぜてあるのか。きちんと扱っているお店なら、必ず答えられます。答えを濁されるようであれば、その時点で判断材料になります。
知って選ぶ、ということ
誤解のないように書いておくと、化学染料が混ざっているものすべてが悪いと言いたいのではありません。短い時間でしっかり染めたいというのは、正当な希望です。それを選ぶ方がいて当然だと思います。
私が困ると思っているのは、避けたいものを避けたつもりで、実は避けられていない状態です。それは選んだことにならないからです。成分欄を一度読めるようになれば、この先ずっと自分で判断できます。難しいことではありません。
手元の製品を見て分からなければ、写真を撮って持ってきていただければ一緒に確認します。ご自身の目で選べるようになることが、いちばんの近道だと思っています。
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