ヘナ白髪染めのメリットとデメリット

黒髪とヘナで染めた赤茶色の毛束、ヘナの粉と葉

こんにちは、遠藤です。

ヘナについて調べていると、極端な情報ばかりが出てきます。片方には「髪が生き返る」「白髪染めの最終解答」といった書き方があり、もう片方には「ゴワゴワになる」「やめたほうがいい」という書き方がある。どちらを信じればいいのか分からなくなる、というご相談をよくいただきます。

私はヘナを扱っていますが、すべての方におすすめしているわけではありません。向いている方と、そうでない方がはっきり分かれる方法だからです。今日は良いところと困るところを、どちらも書いておきます。読んだうえで、自分に合いそうかを判断してみてください。

目次

そもそもヘナは、どうやって染まるのか

ヘナは植物の葉を乾かして粉にしたものです。この葉に含まれるローソンという色素が、髪のタンパク質に結びついて色が入ります。一般的な白髪染めのように、髪の中を明るく脱色してから色を入れる、という工程を踏みません。

ここがヘナのすべての特徴のもとになっています。脱色しないので髪を明るくすることはできませんし、そのかわりアルカリ剤で髪を無理に開く必要もありません。良いところも困るところも、この一点から説明がつきます。

ヘナの良いところ

ジアミンを使わない

これが一番大きい点です。白髪染めでかぶれた経験のある方、皮膚科でジアミンアレルギーと診断された方にとって、選択肢のひとつになります。ただし植物なら誰でも平気というわけではなく、ヘナそのものに反応する方もいらっしゃいます。初めて使うときは必ずパッチテストをしてください。

髪にハリが出たと感じる方が多い

ローソン色素が髪のタンパク質と結びつくことで、髪の表面に薄い層ができます。続けている方から「細くなってきた髪が、少し扱いやすくなった」と言われることがよくあります。これは髪が太くなったわけではなく、一本一本に張りが出て、まとまって見えるということです。効果を保証するものではありませんが、私の経験ではそう感じられる方が多い方法です。

回数を重ねても負担が積み上がりにくい

白髪染めは、多くの方が月に一度のペースで続けるものです。ですから一度の刺激の強さより、何年も繰り返したときにどうなるかのほうが、じつは大事だと私は考えています。ヘナは脱色をしないため、この繰り返しに強い方法です。

ヘナの困るところ

色の自由がきかない

ヘナ単体で染めると、白髪の部分はオレンジから赤茶に入ります。「白髪が金髪みたいに浮いた」と驚かれることがありますが、これはヘナの性質どおりの結果です。ブラウンや黒に寄せたい場合は、インディゴ(ナンバンアイ)という別の植物を組み合わせます。それでも、一般的なカラー剤のように細かく色味を選べるわけではありません。アッシュにしたい、グレージュにしたい、という希望には応えられない方法です。

明るくはできない

脱色をしないので、今の髪より明るい色にすることはできません。暗くなる方向にしか動かないと思ってください。明るい髪色を楽しみたい方には、正直なところ向いていません。

時間がかかる

置き時間が長く必要です。一般的な白髪染めに比べると、サロンで過ごす時間はどうしても長くなります。お仕事の合間にさっと、という使い方は難しい方法です。ここを負担に感じる方は、続きません。

色が落ち着くまで数日かかる

染めた直後がいちばん良い状態、というものではありません。特にインディゴを使った場合は、数日かけて色が沈んでいきます。染めた当日に「思っていた色と違う」と感じても、少し待っていただく必要があります。大事な予定の前日に、というのはおすすめしません。

香りに好みが分かれる

草のような独特の香りがあります。慣れる方がほとんどですが、最初は驚かれます。染めたあと数日は、髪を濡らしたときに香りが戻ってくることもあります。

戻りにくい

一度ヘナで染めた髪は、その色が長く残ります。あとから明るいカラーに変えたい、パーマをかけたいとなったときに、思いどおりにならないことがあります。これは欠点というより性質の問題ですが、始める前に知っておくべきことだと思います。

向いている方、そうでない方

ここまでを整理すると、こうなります。白髪染めのたびに頭皮がつらい方、ジアミンを避けたい方、髪が細くなってきたと感じている方、そして毎月の白髪染めをこの先も長く続けていく方。こういう方には、試す価値のある方法です。

反対に、明るい髪色にしたい方、色味を細かく指定したい方、時間をかけられない方、季節ごとにカラーを変えて楽しみたい方には向いていません。無理にすすめるものではないと思っています。

私が大事だと思っていること

ヘナは魔法ではありません。使えば髪が生まれ変わる、というような書かれ方をしているのを見かけますが、そういうものではないです。できないことのほうが多い方法だと言ってもいいくらいです。

それでも私が扱っているのは、5年後10年後を考えたときに、選ぶ意味のある方法だと思っているからです。今月きれいに染まることと、10年後も自分の髪で過ごせることは、必ずしも同じ方向を向いていません。どちらを優先するかは、その方の暮らし方によります。

ですから、まず良いところと困るところの両方を知ったうえで決めていただきたいのです。良いことしか書いていない情報は、それだけで少し疑ってください。

なお、ヘナという名前で売られていても、染まりを早くするためにジアミンなどを混ぜた製品があります。見分け方は別の記事にまとめました(天然100%ヘナとケミカルヘナの違い)。ヘナを自分で買って試そうと思っている方は、先にそちらを読んでみてください。

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